ドバイここだけの話

2023年4月からストックホルムに滞在中。ドバイ情報だけでなく現地情報や世界を移動する楽しさ、苦労についても書こうと思っています。

【海外移住】ドバイに住める人は、こんなメンタリティな人7選

ドバイに住んでみたいと思っているけど、自分に合っているのか。

 

ドバイに住みたいと考えている方の中には、ドバイをリピーターして今度は住んでみたいと考えている方、行ったことないけど興味があって移住を考え始めた方など色々あるかもしれません。

私がドバイに住み始めたきっかけは、夫の仕事でした。当時(2004年)はまだドバイはあまり知られておらず、旅行ですら行ったことがなかったのですが、気がつけば10年も経っていました。当時ドバイは、世界的に有名な建造物といえばブルジュ・アル・アラブとエミレーツタワーくらいで、街は砂漠の中にあるような感じでした。メトロさえなく、夏はとにかく暑く、人はいい加減・・・。こんなところで暮らせるのかと思うこともありましたが、結局ドバイが気に入っています。

もちろん、その国が自分に合っているかどうかは個人的なことなので、私のように住んでみたら好きになった、興味があって来たけどつまらなかった、など感じ方は色々あると思います。

ドバイへの移住を考えている方々にとって、こういう人だったらドバイが合っているのではないか、というメンタル的な面について書いてみたいと思いますので、気になる方は参考にしてみてください。

 

 

イスラム文化を受け入れることができる

ドバイはイスラムです。

経験のない方はピンとこないかもしれませんが、私もイスラム国での生活がどんなものか想像がつきませんでした。ドバイは隣のサウジアラビアよりは戒律が緩く、規律を強要されることはありませんので基本的に生活は自由です。もちろん肌の露出を控えるなど現地文化に対するリスペクトは求められますが、ほとんど個人の生活には影響がありません。

最も難しいのはインシャラーという考え方です。これは、明日のことは誰にもわからない、といったようなモスリムの認識で、約束事があっても口約束だけのことも多く、その通りになることはあまりありませんし、約束を守らないのは誰のせいでもないと考えています。日本的には、約束を守らないのは相手が悪い、となりますけどね。

しかし、このインシャラーは相手には期待しなくてもいい、つまり自分もインシャラーであってもいいと言った、適度な「いい加減さ」が許され、完璧主義でいる必要もないとも言えるのです。

 

男女の扱いが違うところに驚かない

イスラム文化の影響の続きです。

婚姻関係以外の男女が親しく交わらない習慣があり、公衆では男女の席が分かれていたり、アラブ人男性の女性に対する態度が違うことも時々あります。なんとなくよそよそしかったり、女性だからというだけで距離を置かれているような。

最初から男性とも女性ともフレンドリーな付き合いができると思っている方は、ちょっと戸惑うかもしれません。しかし、彼らは悪気はなく、文化の違いからくる付き合い方ということを理解しましょう。

逆によいところもあります。通りで変な男性に声をかけられたりすることはありませんし、社会の風紀はとても良く、女性という立場で、優先的にお会計ができたりといいこともあるのです。

 

暑い夏でも暮らせる

ドバイの夏は、50℃にもなるような大変暑いものです。

季節は冬季と夏季の2つしかないのですが、夏季がとても長いので年中暑いと感じます。

では、夏が苦手な人はドバイでは無理かというと、そうとは限りません。なぜなら、私は日本の夏が大の苦手だったのですが、ドバイでは暮らせています。1つの理由には、ドバイの屋内では冷房が完備されているため、日本より快適に過ごすことができるという点があります。

2つ目の理由は、ドバイのライフスタイルはインドアが中心ですから、暑い屋外をウロウロしなくても済むような生活になっています。生活に必要な活動が全て屋内でできるような巨大なショッピングモールなどがその例です。

一方、ドバイの冬はとても過ごしやすく、寒さとは無関係。天気も年中晴れなので災害や天候悪化に悩まされることもありません。もちろん、サンドストームなどの特有の自然現象がありますが、一時的に視界が悪くなる程度で大きな被害はありません。

ただ、こうしたインドアライフを充実させるためのアイデアを持つことは大切です。運動不足に気をつけたり、インドアでもできる趣味や余暇の過ごし方、副業などさまざまなチョイスがあればもっと快適になるでしょう。

 

多文化社会が面白いと思える

世界140ヵ国以上から多くの外国人労働者や観光客がやってくるドバイ。

そのドバイの人口の90%は外国人、街を歩けばみんな人種が違い、むしろローカルのエミレーツ人と出会うことの方が少ない、外国人の街なのです。

もちろんどこにも異なる人種は住んではいますが、地元民が10%しかいない国というのは、そうそうありません。このような多文化社会に暮らしていると、自分がマイノリティであることを感じることがなく、多くの外国人はみんな同じ立場であるという気楽さがあります。なぜなら、外国人には「永住権」がないので、外国人は外国人のままでいられます。現地文化に馴染まなくてはいけないというプレッシャーやアラビア語ができなければ不利という事がありません(英語は公用語)。

このような環境では、いろんな国籍の人と知り合うことができるので国際色豊かな交友関係が築けるという魅力も。

 

日本の常識と比べない

ドバイは日本とは違うのだから、比べることはタブー。

世界には日本と考え方や教育レベルが違う国がたくさんあり、そういった国からやってきて働いている人たちもたくさんいます。そして、それらの人が皆同じような経験があるとは言えないため、日本のように段取りよくまとまることはありません。ドバイには「オーガナイズする」ということがとても難しい環境があると思います。

人によって言っていることが違うことは日常茶飯事で、それに振り回されることはとても多いのです。その理由は、新参の労働者だったり、政府の規定がコロコロ変わったり、交通マナーですら出身国によってバラバラなのが現状。重要なことは、自分に必要なことは納得できるまで諦めない忍耐強さです。

それでも近年のサービスの向上は目を見張るものがあり、時間通りにサービスが受けられる、オンラインで手続きができるなど、ドバイも頑張っているなと思いますが。

 

セレブのイメージに惑わされない

ドバイのイメージは、お金持ちの国?

確かにお金持ちの人もセレブも暮らしていますが、日本や世界にもお金持ちが住んでいる事実とあまり違いはないと思います。ビザが取りやすかったり、世界一のプロジェクトや華やかな建造物、また英語が通じるというので世界の人を魅了している点はあるとは思いますが。

かつてドバイは経済発展のために多くのエキスパートを雇い、現地会社は高価なレジデンスを用意し、メイドを雇わせたり、現在でもお給料には所得税がないため自国より多くのお金がもらえる気がしたり、会社からの送迎や食事提供があるため生活コストが抑えられる場合もあります。自国では贅沢できなくても、ドバイに来たら高待遇。そのギャップから勘違いする人がいるというのは事実かもしれません。

しかし、そういう人たちばかりというのはとんでもない誤解で、ドバイに住んでいる多くの人たちは、ドバイの経済を回すために低賃金で働いている出稼ぎ労働者たちなのです。普通に暮らしている庶民からすると、今のドバイで贅沢できることはむしろそんなにないとも思います。

もしあなたがとてもお金を持っているなら、ドバイで華やかな暮らしをするのは自由ですが、日本で紹介されているイメージは誇張されていたり、一部のドバイと言えるでしょう。

 

歴史は浅いがそれも魅力と思える

ドバイのあるアラブ首長国連邦は建国されてたかだか50年ほどの新しい国。

歴史的遺産が少なく、博物館や美術館といった文化的施設も少なく、モダンなビルばかりが目立ち、面白みがないと感じるかもしれません。おまけにローカルはドバイの人口の10%というわけですから、ローカルや伝統文化と接することすら少ない社会なのは確かです。

しかし、未来へのパワーがみなぎるのがドバイ。他の先進国と足並みを揃えるような対策を進んで行い、都市開発はものすごいスピードで進み、世界を驚かす多くのプロジェクトができ、ライフスタイルもどんどん変わってきています。過去に縛られない新しいアイデアを見ることができるのは、ある意味ドバイらしさが合あって面白いものです。

今ドバイが歩んでいる時代は、いつか歴史となって後世の人たちへの遺産となるわけですが、私たちはこれからどんな国になっていくかを見つめる時代にあると思えば、変化するドバイに期待できるのではないでしょうか。

 

さいごに

私がこれまで10カ国ほど滞在してきて思うのは、どの国にも必ずその国にしかない良いところがある、ということ。その国にしかないメリットを享受できるからこそ楽しめるのであって、そこに目を向けなければつまらなく見えてしまうと思います。

異文化で生活するというのは、その違いにどう対応するかというチャレンジであり、その環境に対応するための知恵を身につけることができると思うのです。この知恵こそ経験値を広げ、もっと言えば自分の人生を豊かにしてくれるものなのではないでしょうか。